この近年、人気が高まり、特に手に入りにくくなっている、シャンパーニュ(シャンパン)の一つに「ジャック・セロス」があります。現在の当主、アンセルム・セロスの甥にあたるジェローム・セロスは、父親が引退後に畑を引き継ぎメゾンを設立しました。ジャック・セロスの親族が作る「セロス・パジョン」をご紹介します。
シャンパーニュ(シャンパン)において、レコルタン・マニュプラン(RM)の先駆けとして有名な、ジャック・セロスの親族にあたり、現当主、アンセルムの甥にあたる、ジェローム・セロスが造るレコルタン・マニュプラン(RM)のシャンパーニュ(シャンパン)です。本拠地は、エペルネ郊外にあるシャヴォー・クークールにあります。所有畑は、ヴァレ・ド・ラ・マルヌの、ダムリー村、コート・デ・ブランのアヴィズ他に、計6haあります。
ジェロームは1990年代には、ジャック・セロスのメゾンで働いていて、ぶどう栽培、ワイン醸造、熟成について、現当主であるアンセルムから、直接学びました。ビオロジーやビオディナミの栽培方法、木樽での醗酵、熟成など、アンセルムと共に試行錯誤を繰り返し、より良い品質のシャンパーニュ(シャンパン)を造り続けていました。
2004年、実家の父親であるジャッキー・セロスが引退することになり、代々のぶどう栽培農家であった実家を継ぐことになります。そして、同じ年、ジェロームは、コリーヌ・パジョンと結婚します。彼女の実家も、ぶどう栽培農家でした。そして、セロス家の畑と、パジョン家が、所有している畑を合わせ、名前を「セロス・パジョン」とし、メゾンが設立されました。
ジェロームは、アンセルム・セロスから多くのことを学び、そのことが今後の「セロス・パジョン」の、シャンパーニュ(シャンパン)造りに存分に生かされているようです。
彼は、ぶどう栽培においては「量より質」が、大切だと教えられ品質はアッサンブラージュの技術やエルヴァージュの長さだけではなく、原料であるぶどうの品質が最も大事だということを学びました。そしてそれは、きめ細やかな、畑の管理方法や、畑に手をかけることで、ぶどうの品質が良くなり、シャンパーニュ(シャンパン)の質に影響が出てくると教えられました。
彼は、収穫前には必ず全ての区画のぶどうを食べ、それぞれの個性を収穫前に把握することにより、この時点でアッサンブラージュの比率を決定します。
醸造においては、その樽使い、樽醗酵中の豊かな香り、そして熟成の過程で刻々と変化する香りにおいて、常に全ての樽をチェックし、その年特有の香りを把握しています。これまで大手メゾンにより企業化されたシャンパーニュ業界に疑問を抱き、独自の方法で革新的な手法で個性的なシャンパーニュを造り続けて、RMの素晴らしさを世に知らしめて来たアンセルム・セロスから、ジェロームは精神と技術を学びました。
・ル・シャンパーニュ・ブリュット・ブラン・ド・ブラン・グラン・クリュ・アヴィズNV(Le Champagne Brut Blanc de Blancs Grand Cru Avize NV)
シャルドネ100%
・ル・シャンパーニュ・フュ・ド・シェーヌNV(Le Champagne Fût de Chêne NV)
シャルドネ1/3、ピノ・ノワール1/3、ピノ・ムニエ1/3
・ル・シャンパーニュ・ミレジメ2009(Le Champagne Millésime 2009)
シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%