上品でエレガントなお花のエッチングボトルは、SNSについ投稿したくなりますよね。高級感があって、お祝いのプレゼントや、記念日、自分へのご褒美で飲みたいシャンパーニュ(シャンパン)ですが予約で完売することが多く、日本にはほとんど入ってこない「P・ゲール&フィス」をご紹介します。
シャンパーニュ地方の、エペルネ市から西に10kmほど、行ったところにあるヴァレ・ド・ラ・マルヌの中にある、ヴァントゥイユ村に所在します。P・ゲールは、自社畑を持ち、その畑のみで栽培から瓶詰、販売まで、一つの家族経営で行うレコルタン・マニュプラン(RM)です。
現在の当主は、4代目となり、ミッシェル・ゲールといいます。畑仕事で鍛えられたその分厚い胸板もつ体格の持ち主です。その風貌は、農業家というよりも哲人といった佇まいに見えてしまいます。彼は、長年、SGV(シャンパーニュ栽培者組合)のエペルネ本部の要職も務めている、シャンパーニュ(シャンパン)界では、有名な存在となっています。
彼の穏やかな話し方や、深いシャンパーニュ(シャンパン)への思い、知識を目の当たりにすると中身の偉大さを感じられ、彼だからこそ、シャンパーニュ(シャンパン)の個性的な生産者達をしっかりとまとめているのがわかります。
常に、生活の中にも「シャンパーニュとはどうあるべきか」を考え続けるゲールは、「飲んで驚くほど美味しいのは、価格を考えても、当たり前でなければなりません。ボトルを手にした方が、それだけで幸せな気持ちになっていただけるかどうか。心から喜んでいただけるには、どうしたらよいか」と、話します。
彼は世界中に、1000人以上の顧客を抱えており、その顧客に向けて新しいシャンパーニュ(シャンパン)造りを行いました。同じ畑、同じ品種構成、同じ割合のヴァン・ド・レゼルヴで、毎年異なる花のエッチングボトルに3年連続で仕込みました。計3作品は、2010年に同時発売されました。シャンパーニュ(シャンパン)は、他の多くの産地のワインと比べて、ビン詰めしてから発売をまでの期間が、法律の関係で必ず長くなります。
P・ゲールが造った「ユリ」がエッチングされたボトルは、2005年、「アルム」がエッチングされたボトルは2006年、「ひなげし」がエッチングされたボトルは2007年にビン詰めされました。しかし、これら3つのアイテムを同時に発売することは経営的にかなり大変で、彼のシャンパーニュ(シャンパン)に対する心意気が伝わってきます。
フランスワイン評価誌アシェットガイド誌でも、Wスター大注目されており、ほとんどが予約で完売状態になっています。
・キュヴェ・コクリコNV(Cuvée Coquelicot)
シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%