テーブルやお花見で気分を華やかにしてくれる、美しい色合いのロゼ・シャンパーニュ(シャンパン)。黒ぶどう(ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ)のエッセンスが効いて、ふっくら優しい味わいのものが多く、幅広いお料理に合わせることができます。そこで今回は、ロゼ・シャンパーニュ(シャンパン)にフォーカスして、厳選したおすすめをご紹介します。
1818年創業のビルカール・サルモンのロゼ・シャンパーニュ(シャンパン)には、スタンダード・キュヴェの「ロゼ・ブリュット」(シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ)と、創業者ニコラ・フランソワ・ビルカールの妻の名前をつけたプレステージ・キュヴェ「キュヴェ・エリザベス・サルモン」(シャルドネ、ピノ・ノワール)があります。
メゾンの創業は1812年で、「キュヴェ・ロゼ」は1968年から作られています。このキュヴェ用に、アンリ4世(在位1589~1610年)の時代のボトルにヒントを得た、ずんぐりした形のボトルがデザインされました。
モンターニュ・ド・ランス地区の、10のクリュのピノ・ノワール100%を用いて、大手メゾンでは珍しく、手間と高い技術が必要とされるセニエ法で生産されています。
プレステージ・キュヴェ「ベル・エポック」のボトルに描かれたアネモネ(アール・ヌーボーの巨匠、エミール・ガレのデザイン)のようなフローラルなエレガントさを、メゾンのスタイルとしています。
7代目の最高醸造責任者であるエルヴェ・デシャン氏が、最高のアッサンブラージュを行い、1811年の創業時からのそのスタイルを守っています。スタンダード・キュヴェは「ブラゾン・ロゼ」です。
ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のアイ村(グラン・クリュ村)で、約400年の歴史を持つメゾンが作る「コード・ノワール・ロゼ」には、ピノ・ノワールの亜種でアイ村の土着品種であるプティ・ドレ90%と、アイ村のピノ・ノワール10%が使用されています。
また、プティ・ドレ100%のブラン・ド・ノワール「コード・ノワール」も生産し、「アイ村のピノ・ノワールに、遺伝子(コード)レベルで迫る」としています。
シャルドネの名産地、コート・デ・ブラン地区のアヴィーズ村(グラン・クリュ村)を拠点とするジャック・セロスのロゼ・シャンパーニュ(シャンパン)には、自社のシャルドネに、アンボネイ村(グラン・クリュ村)の名生産者エグリ・ウーリエのピノ・ノワールが7%ブレンドされています。
なお現在は、ピノ・ノワールを栽培する畑も所有しているので、自社のピノ・ノワールを使うことも可能になっています。
フィリポナのロゼ・シャンパーニュ(シャンパン)には、スタンダード・キュヴェの「ロワイヤル・レゼルヴ」と、フィリポナ家がアイ村(グラン・クリュ村)の畑、ル・レオンを所有した1522年にちなんで命名された「キュヴェ1522」、そしてシャンパーニュ地方では珍しいモノポール(単独所有畑)からの高級キュヴェ「クロ・デ・ゴワセ」の3種類があります。いずれもピノ・ノワールの比率が高めです。
ビオディナミ農法を実践し、テロワールの個性がそのままワインに表れるような味わいを追求しているメゾンです。コート・デ・ブラン地区のヴェルテュ村(プルミエ・クリュ村)のピノ・ノワール100%を用いて、手間と高い技術が必要とされますが、「これこそ真のロゼ」というセニエ法で、ロゼ・シャンパーニュ(シャンパン)を生産しています。
2004年は非常に素晴らしいピノ・ノワールが収穫できたため、特別に生産されることになったキュヴェです。10年以上の歳月をかけて完璧に熟成させ、リリースされました。グラン・クリュとプルミエ・クリュの9つのクリュのぶどう(ピノ・ノワールとシャルドネ)を使用し、また優良年のみ生産されるボランジェの赤ワインも加えられています。
ロゼ・シャンパーニュ(シャンパン)は、アペリティフとしてはもちろん、メインディッシュと合わせて、またデザートと共に、などいろんなシーンで楽しめる魅力があります。デザートでは特に、イチゴなどの赤い果実とよく合うと言われています。華やかな色合い、香り、ふくよかな味わいを、ぜひゆっくり楽しんでください。