マリー・クルタンは、シャブリにもほど近い小さな村の小さな畑で、シャブリ同様のキンメリジャン土壌で生まれる秀逸なピノ・ノワールのブラン・ド・ノワールを、主に生産しているメゾンです。ビオディナミを実践し、輪郭のはっきりしたシャンパーニュ(シャンパン)を作るとして評価の高いマリー・クルタンをご紹介します。
○マリー・クルタンとは
コート・デ・バール地区のポリゾ村を拠点とするRM(レコルタン・マニピュラン)のメゾンです。2.5haの畑を持ち、ビオディナミ農法で耕作しています。 19世紀から続くRM、ピオロ・ペール・エ・フィスの5代目、ローラン氏の妻であるドミニク・モロー女史が当主です。マリー・クルタンは、ドミニク女史の曾祖母の名前です。
○マリー・クルタンの歴史
義父である、ピオロの4代目のロベール氏が2000年に亡くなったことにより、ドミニク女史が2.5haの畑を継承しました。初めは栽培したぶどうを他の生産者に販売していましたが、2005年からビオディナミを始めて、2006年ヴィンテージから自らのブランドのシャンパーニュ(シャンパン)を作り、2009年に初リリースされました。また2009年にエコセールの認証も取得しています。
メゾン名となった曾祖母もぶどう栽培をしていて、馬を使った自然な畑仕事をしていました。ドミニク女史もそうありたいと、敬意を込めて自身のメゾンに曾祖母の名をつけました。
○義父が遺してくれたマサル・セレクションの畑
ドミニク女史が受け継いだ畑は、義父のロベール氏が1970年代に植樹して以降、マサル・セレクションで手入れしていた畑です。優れた果実をつける樹を選んで移植するという作業を、長年に亘って行なってくれていたことにより、理想的な樹が多い畑となっています。
ピノ・ノワールと、シャルドネ、ピノ・ブランを少し栽培しています。
○ビオディナミ
義父から畑を受け継いだ時、ビオディナミに興味はあったけれども、やはりリスクが大きく転換には迷いがありました。しかし、自身が子供の頃から化学物質を受け付けない体質だったこともあって、やはり自分の進む道だとの結論に達しました。そしてビオディナミの実践を決断すると、主にブルゴーニュ地方の生産者にビオディナミの指導をしていた、コンサルタントのピエール・マッソン氏に師事しました。
○単一品種、単一区画、単一年
ドミニク女史は、自分の畑が感じられるシャンパーニュ(シャンパン)を作りたい、そのためには非常にシンプルでならないという考えで、単一品種、単一区画、単一年というビジョンを掲げていて、さらに自家培養酵母を一次発酵、二次発酵のどちらにも使い、ドザージュもゼロにしています。
なお、プレザンスというキュヴェだけは、シャルドネとピノ・ブランの2品種を用いています。
「友だちの集まりで、アペリティフとして飲んでほしい」と言うブラン・ド・ノワール
Marie Courtin Résonance Extra Brut マリー・クルタン レゾナンス エクストラ・ブリュット
ピノ・ノワール100% ドザージュ0g/L
ステンレスタンクで醸造。レゾナンス(共鳴)は、ワインに影響を与える,地球と空の力のバランスを意味しています。
「大切な人と2人で、レストランでゆっくり飲んでほしい」と言うブラン・ド・ブラン
Marie Courtin Eloquence Extra Brut Blanc de Blancs マリー・クルタン エロカンス エクストラ・ブリュット ブラン・ド・ブラン
シャルドネ100% ドザージュ0g/L
木樽で醸造し、年1,500本の限定生産。エロカンスは、豊かな表現力という意味です。
様々な条件が完璧に「一致」(コンコルダンス)した年に、SO2無添加で作られるキュヴェ
Marie Courtin Concordance Extra Brut マリー・クルタン コンコルダンス エクストラ・ブリュット
ピノ・ノワール100% ドザージュ0g/L SO2不使用
木樽で醸造でより熟しやすい丘の上の畑のピノ・ノワールが使われています。