1920年に、アルザスのワイン商だったアルマン=ラファエル・グラセールによって創業し、大手企業に買収されるメゾンが多い中、家族経営を続けている数少ないメゾンの1つです。ネゴシアン・マニュピランに分類されていますが、ワインはすべて自社畑のブドウを使用して造られるため、実質的にはレコルタン・マニピュランになる「ルノブール」をご紹介します。
1993年より、現当主のアンヌ&アントワーヌ兄弟によって運営が行われています。兄弟はメゾンを更に飛躍させるべく、20年かけてブドウ畑の環境を理想的な状態に整えました。化学肥料の使用をやめ、多様な生物が共存できるサスティナブルな農法を追及しています。
ルノーブルは、3つの優れた村に、18haの畑を所有しています。コート・デ・ブラン地区の最北にある特級・シュイィではシャルドネが、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区にある1級・ビスユイではピノ・ノワールが、キュミエール村の東にあるダムリィではピノ・ムニエが収穫されています。
畑は丁寧に耕作することで土壌に栄養を行き渡らせ、年々低収量を実現しています。醸造は区画ごとに合わせてアプローチを行い、ステンレスタンク、225リットル樽、5000リットルのフードル、エナメル加工のタンクを使い分けています。マロラクティック発酵も、年により実施するか判断しており、ノン・ヴィンテージ、キュヴェでも最低36ヶ月熟成をさせています。
ルノーブルでは早くから低ドザージュに着目し、過去15年間において全てのキュヴェがドサージュ量6g/L以下です。理想的なドサージュのバランスを決める作業に最も時間を割いていると言われています。
・Cuvé e Intense NV(キュヴェ・アンタンス)
シャルドネ40%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ30%
・Grand Cru Blanc de Blancs “Cuvée Epurée” NV(グラン・クリュ・ブラン・ド・ブラン“キュヴェ・エピュレ”)
シャルドネ100%
・Rosé Brut‘06(ロゼ・ブリュット)
シャルドネ89%、ピノ・ノワール11%
・Grand Cru Blanc de Blancs “Cuvée Le Gentilhomme” 2006(グラン・クリュ・ブラン・ド・ブラン“キュヴェ・ル・ジェンティオム”)
シャルドネ100%
・Grand Cru Blanc de Blancs “Cuvée Les Aventures” NV(グラン・クリュ・ブラン・ド・ブラン“キュヴェ・レ・ザヴァンチュール”)
シャルドネ100%